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    市長所信表明(令和2年度)

    • 公開日:2020年2月25日
    • 更新日:2020年2月25日
    • ID:11391

    令和2年第1回市議会定例会の冒頭において、市長が市政運営に当たっての基本方針を説明しました。

    清元市長の所信表明演説のようす1
    清元市長の所信表明演説のようす2

    所信表明全文

    はじめに

    令和2年度予算案並びにこれに関する諸議案のご審議をお願いするに当たり、市政の基本方針と施策の大要を申し上げ、姫路市民の皆さん並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

    多くの市民の皆さんから負託を頂き、私が市長に就任してから、10か月が経ちました。この間、私は、市民の皆さんとお約束した何よりも人にやさしい市政、「人をたいせつにし、人に寄り添う市政」を胸に、市長としての職務に日々邁進してまいりました。

    これまで、市政の実情を私自身の肌で感じるため、市内各地で行われた全ての行政懇談会に参加し、多くの市民の皆さんの声を直接聴かせていただくとともに、可能な限り現場へも足を運ばせていただきました。そして、市立小・中学校等の普通教室へのエアコン設置に続き、校舎等のトイレの洋式化・ドライ化を重点的に進めるとともに、働き方改革の一環として、夏季の本庁舎の室温を25度に設定する全国初の試みなど、できることから積極的に取り組んでまいりました。

    昨年は、「令和」という新しい時代の幕開けの年であり、また、本市にとっては、市制施行130周年という記念すべき年でありました。

    一方で、昨年の国内出生数は約86万人と、統計開始後初めて90万人割れとなり、急激な少子化と人口減少の波が、予想を上回る速さで押し寄せていることを実感させられました。人口の東京一極集中の問題とも重なり、地域における担い手不足や活力低下の問題は、未来に先送りすることのできない状況にあり、これらに対し、本市から反転攻勢をかけ ていかなければなりません。

    社会情勢の変化も著しいものがあり、AI、IoT、自動運転など、これまでの社会のあり方や私たちの生活を大きく変化させる技術の進展が急速に進んでおります。Society(ソサエティ)5.0と言われる新しい時代に向けて、これらの近未来技術を積極的に社会生活に取り入れ、経済の発展と社会課題の解決を進めていかなければなりません。

    このような中、本市の財政は、市税収入の大幅な伸びが見込めない中で、社会保障関係経費など義務的経費の増加に加え、公共施設やインフラの長寿命化対策などに伴う支出に適切に対応する必要があり、引き続き厳しい財政運営が求められております。

    今年は、いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。日本全国が熱気と活気に満ちあふれ、本市にとっても大きな飛躍を遂げる絶好の機会となる年です。

    私の、そして令和の、最初の本格的な予算編成となる令和2年度予算につきましては、姫路の未来につながる施策展開と財政規律の堅持とを両立させ、多くの困難な社会課題に対応する、いわば「未来創造予算」として、メリハリを付けた編成を行っております。

    具体的には、限られた財源を効果的、効率的に活用するため、LIFEという英語にこめられた3つの意味に基づく、「『命』をたいせつにする市政」、「『一生』に寄り添う市政」、「『くらし』を豊かにする市政」の3つのメインテーマの下、7つの重点施策に積極的に予算を配分するとともに、特に「少子化対策・子ども支援」を最優先すべき課題として、多くの事業を展開することで、「活力あふれ、人が輝く、生きがい先進都市」の実現に向け一層前進していくための予算としています。

    その結果、各会計予算は、

    一般会計 2,335億円

    特別会計(7会計) 1,113億円

    企業会計(3会計) 594億円

    総額 4,042億円

    となっております。

    以下、順次、令和2年度の主要な事業について、ご説明申し上げます。

    「活力あふれ、人が輝く、生きがい先進都市」の実現に向けた、LIFE「命」、「一生」、「くらし」を守り、支える3つのメインテーマ

    メインテーマの第1は、「命」をたいせつにする市政であります。

    市民の皆さんのかけがえのないたいせつな「命」をしっかりと守り、生涯を通じて、健康でいきいきと輝き続けられる社会環境の整備を図るため、次の2つの重点施策に取り組んでまいります。

    1つ目の重点施策は、「命を守る安全安心体制の充実」であります。

    もっと安心の医療提供体制づくりについては、市民お一人おひとりが日々の生活を安心して送れるよう、医療提供体制や救命救急体制の整備を進めてまいります。

    令和4年度開院予定の(仮称)県立はりま姫路総合医療センター及び獨協学園姫路医療系高等教育・研究機構の円滑な整備に向けて、県や獨協学園と協議・調整を進めてまいります。また、同医療センター開院までの移行期間において、製鉄記念広畑病院救命救急センターが安定的に運営できるよう支援を行うほか、製鉄記念広畑病院移転後の南西部地域の医療提供体制を確保するため、病院跡地を医療・介護ゾーンと位置付け、周辺道路の整備など、後医療機関や介護施設等の円滑な開設に向けた支援、協力について検討してまいります。

    さらに、効率的な医療福祉を提供する体制を構築するため、(仮称)医療情報連携のあり方研究会を開催し、カルテ情報等を圏域内で共有・活用する医療情報連携システムの検討を行うほか、救急時の搬送困難症例等の解消や病院到着時間の短縮に向け、ICT(情報通信技術)を活用した救急搬送支援システムの構築を図ります。このほか、救急ワークステーション事業を拡充し、救急隊と医療機関との連携を深め、受入体制を強化することで、市民の皆さんの安全、安心の確保を図ってまいります。

    命を守る保健医療については、市民お一人おひとりのたいせつな命を守るため、保健福祉を拡充させるとともに、未来の命を守るため、不妊治療等の充実を図ってまいります。

    治療が長期間にわたり、かつ、高額となる小児慢性疾病のうち特定の疾病について、医療費の自己負担額を無料とするほか、ロタウイルス予防接種の定期化や風しん第5期予防接種の実施など、感染症予防に向けた予防接種事業の充実を図ります。また、AI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)を導入し、スマートフォン等からいつでもがん検診予約の電子申請ができるようにするなど、利便性の向上を図ります。

    さらに、安心して子どもを産み育てることができるよう、思春期、妊娠期、子育て期等、切れ目のない充実した支援体制を構築するため、母子保健・思春期保健の包括的支援の拠点となる(仮称)母子健康支援センターを新たに整備します。

    また、少子化対策を本市から強力に進めるため、未来のママ・パパ応援事業を展開してまいります。不妊や不育に悩んでおられる方が経済的な理由で子どもを持つことをあきらめることがないよう、治療費助成額を県内最大級に増額するとともに、助成対象要件である所得制限を撤廃し、助成対象を拡大します。さらに、妊婦の健康管理の充実と経済的不安の軽減を図り、安心して妊娠、出産ができるよう、妊婦健康診査費用の助成額を県内最大級に増額するとともに、若年がん患者の方が、妊娠・出産への希望を残せるよう、子どもをつくる機能を温存するための治療である妊孕(にんよう)性温存治療に係る費用の助成を新たに実施します。

    災害に備えたまちづくりについては、近年、全国各地で発生している地震、台風、火災等による大規模災害に備えた、防災・減災のまちづくりを進めてまいります。

    事前防災や発災時の被害低減の観点から、本市域の強靭化に関する施策を総合的かつ計画的に推進していくため、姫路市強靭化計画を策定します。デジタル防災行政無線を市内全域において整備し、災害時の情報伝達の強化を図ります。さらに、昨年発生した歴史的建造物の火災を教訓に、本市にとって最大の文化・観光資源である世界遺産姫路城の防災対策の強化を図ります。また、災害による断水時でも使える液体ミルクを備蓄することで、乳児の命を守ります。さらに、姫路西消防団荒川分団詰所の移転建替え等を進め、消防防災拠点機能の強化と災害対応力の向上を図ってまいります。

    水害対策としては、大井川等の河川・排水整備に取り組むほか、雨水貯留タンク等の設置を引き続き進めてまいります。
    また、汐入川流域等の雨水幹線整備、福泊調整池等の雨水貯留施設の整備などにも取り組んでまいります。

    地域で守る安全・安心については、地域の防災力・見守り力を高め、自助・共助による安全で安心な地域社会づくりを目指してまいります。

    地域防災力を強化するため、地域防災リーダー育成事業や地区防災訓練モデル事業を実施し、自主防災組織の活性化に取り組みます。市民の皆さんの防災意識の向上を図るため、ハザードマップの作成・啓発に取り組み、市民自らが適切な避難行動をとれるよう全力で支援してまいります。また、本市が保有する避難行動要支援者名簿を活用し、地域による支え合いのさらなる推進に取り組んでまいります。さらに、安全で安心な地域社会を実現するため、こども見守り隊事業や見守りウォーキングの実施、防犯カメラの設置支援など、地域の見守り力の向上に取り組みます。

    高齢運転者による交通事故防止対策については、高齢者自身が自らの運転リスクを知る機会を増やすため、認知機能や判断力のセルフチェックを行ってもらい、その結果に応じて、安全運転サポート車の利用に関する普及啓発や運転免許証の自主返納の促進などを実施し、総合的に高齢運転者による交通事故防止を図ってまいります。

    2つ目の重点施策は、「命輝く、生涯現役社会環境の整備」であります。

    いきいきとした生涯現役については、「人生100年時代」にシニア世代がさらに輝けるよう、生涯現役を推進してまいります。

    平均寿命が延伸し、「人生100年時代」と言われる中、社会情勢や価値観の変化を着実に捉えた生涯現役推進施策を展開するため、新たな生涯現役推進計画を策定します。また、本年、創立50周年の節目を迎える好古学園大学校において記念事業を実施するほか、城内図書館を含む日本城郭研究センターの改修を実施します。

    いきいきとした地域福祉については、平均寿命と健康寿命のギャップを縮小し、安心してくらせる健康福祉社会の構築を目指し、高齢者、障害者の福祉の充実を図ってまいります。

    加齢により身体的機能や認知機能が低下した状態であるフレイルを予防するため、糖尿病性腎臓病の重症化リスクの高い方に対して、病気の進行による人工透析への移行防止を目指す透析ハイリスク者予防対策事業を実施します。また、生活習慣病の予防等に関する啓発や保健師等による個別相談を行う、生活習慣病予防普及啓発事業を実施するほか、受動喫煙防止の普及啓発を行うなど、市民の健康寿命の延伸を目指してまいります。

    また、不足している福祉人材の確保に向けて、介護の分野では、本市へ転入すると同時に、本市の介護事業所に就職した介護職員の礼金や引越費用等を最大30万円補助し、市外からの介護職員の確保を進めるとともに、未来の介護人材を確保するため、介護に興味を持つ高校生等に対して介護インターンシップ支援事業を拡充します。また、介護現場の環境改善や、悩み相談に応じるナビゲーターを配置するほか、障害の分野では、新たに障害福祉サービスの計画相談事務等に従事するために必要となる初任者研修の受講費用を補助するなど、福祉人材の離職防止と定着促進を図ってまいります。

    さらに、地域福祉の中核的拠点である総合福祉会館において、高齢者・障害者・児童・ひきこもり等、福祉に関するさまざまな相談にワンストップで対応し、総合福祉の充実を図ってまいります。

    メインテーマの第2は「一生」に寄り添う市政であります。

    未来を担う子どもたちが、希望を持って健やかに成長できるよう、住みたいまちとして多世代から選択されるよう、未来につながるまちづくりを展開するため、次の2つの重点施策に取り組んでまいります。

    1つ目の重点施策は、「未来を担う子どもたちへの支援の充実」であります。

    すこやかな成長を支える子育て支援については、子育ての負担を軽減させ、出生率の向上につながるよう、子どもと子育て家庭への切れ目のない支援を推進してまいります。

    待機児童の解消に向け、民間の認定こども園の整備等への支援を行うなど、幼児教育・保育の無償化に伴う保育ニーズに対応してまいります。また、私立保育所等に就職した保育士等に対し、奨学金の返済を支援するとともに、保育士等の処遇改善・定着支援を実施するなど、不足する保育人材の確保に向けた取組を進めます。さらに、医療機関併設型の病児保育施設の定員を増やすとともに、放課後児童健全育成事業においては、専用施設の整備や早朝開所などを実施し、保護者の仕事と子育ての両立を支援します。また、子どもの現在及び将来が、その生まれ育った環境によって左右されることのないよう、ひとり親家庭等の児童への学習支援や養育費確保事業など、子どもの貧困対策を実施してまいります。

    魅力ある教育の推進については、子どもたちを中心とした魅力ある教育を推進し、子どもたちの確かな学力と人間関係力を育成してまいります。

    豊富小学校と豊富中学校を本市3校目となる義務教育学校に移行させるなど、小中一貫教育をさらに一歩推進し、子どもたちの学力向上と人間関係力の育成を目指します。また、中学校給食の全市エリアでの実施に向けて、(仮称)南部エリア学校給食センターの整備をしっかりと推進し、学校給食の充実と食育の推進に取り組んでまいります。さらに、急速に進展する情報化社会において、子どもたちの情報活用能力を高めていくため、ICTを活用した「わかる授業」を推進します。市立小・中学校においては、2in1(ツーインワン)タブレット等を令和5年度までに1人1台となるよう拡充整備することとし、令和2年度は、小規模小学校の全児童、すべての小学校の4年生以上の児童に1人1台を先行配備するなど、学校教育の情報化を強化推進してまいります。

    人権教育については、人権啓発センター開館10周年を記念した記念式典を開催するなど、人権意識の高揚と人権を尊重する文化の醸成を図ってまいります。

    安心して学べる学校環境については、子どもたちが安心して学べる学校環境を整備し、確かな成長を支えてまいります。

    市立小・中学校の適正規模・適正配置については、令和元年度中に策定する基本方針に基づき、少子化に対応した活力ある学校づくりを進めてまいります。また、児童・生徒の生活環境と災害時の避難所としての機能を向上させる観点から、校舎等の改修を推進してまいります。特に、トイレの洋式化・ドライ化については、令和4年度まで重点的に取り組み、各校舎に洋式トイレを設置します。また、医療的ケアが必要な園児・児童・生徒が安全に学校園での生活を送ることができるよう、医療・福祉・教育など各分野の関係者による研究会を設置し、医療的ケアに係るガイドラインの検討を進めてまいります。さらに、いじめ、不登校など悩みを抱える児童・生徒に対し、スクールソーシャルワーカーなど専門職員の配置を拡充するなど、一人ひとりの思いや悩みに寄り添った支援を行います。

    2つ目の重点施策は、「安心して一生過ごし続けられる社会の実現」であります。

    未来を見据えたビジョンづくりについては、市民の皆さんの声を反映させながら、未来につながるまちづくりを進めていく指針となる計画の策定を進めてまいります。

    令和3年度を初年度とする新たな総合計画の策定に向けて、総合計画策定審議会において調査、審議を行うとともに、市民の皆さんの声をお聴きするタウンミーティングを開催し、検討を進めてまいります。また、新しい行財政改革プランに基づき、未来志向型の行財政改革を推進してまいります。

    人が集まる施策の展開については、人手不足問題を解消するため、姫路・播磨への就職や移住定住を推進してまいります。

    先に述べた福祉人材や保育人材の確保策に加え、市内に定住し、播磨圏域連携中枢都市圏8市8町で就業する方に、奨学金の返還費用の一部を最大150万円支援する、ひめじIJU( 移住 )定住奨学金返還支援制度を創設します。また、県外からUJIターンにより市内の中小企業に就職した方への家賃補助や、東京圏から転入し、就職・起業する方に対する移住支援金の交付など、本市への就職・定住を支援します。さらに、大都市圏に対して、本市への就職・移住のきっかけづくりをすることで、地域外からの人材確保を推進するとともに、本市の魅力や移住・定住の参考となる情報を、SNS等を活用して効果的に発信していきます。さらに、ひめじ創生カフェやひめじ創生高校生キャラバンなど、若者のまちづくりに対する意識醸成を図り、若者の想いを反映できる、若者にとって魅力的なまちづくりの取組を進めてまいります。

    地域の活性化を推進については、過疎・高齢社会の進行に伴い活力の低下が懸念される地域において、地域の特性を活かした活性化を推進してまいります。

    北部農山村地域においては、地域による推進会議での活性化方策の検討や地域と連携した作物的獣害対策、安富町のゆずのブランド強化などを推進してまいります。また、北部農山村地域が有する農林資源を活用したモニターツアーを実施し、自然を満喫してもらうとともに、ジビエの普及促進を図るなど地域の活性化を図ります。さらに、地域おこし協力隊を家島地域に加え、北部農山村地域にも配置し、地域活性化を推進します。また、漁業船を活用した市内小学生を対象にした「フィールシープログラム」を実施し、漁業の理解を深め、魚食普及や地域の活性化を目指します。さらに、本市の新たな玄関口として整備する道の駅については、導入機能や整備運営手法の検討を含めた基本構想の策定を進めてまいります。また、住民自らが企画し、地域の自立に取り組む活動等に対してがんばる地域応援事業を展開してまいります。地域夢プラン事業においては、インスタグラムを活用したフォトコンテストを開催し、地域資源の市内外へのPRとふるさと意識の醸成を図ります。

    ひめじ創生の推進については、人口減少社会においても活力ある社会経済を維持していくために、播磨圏域の近隣市町等と連携し、圏域全体の活性化を図ってまいります。

    播磨圏域連携中枢都市圏の推進では、ものづくり力の強化や観光振興など、経済分野の取組を推進するとともに、地域の医療機能の向上や公共交通の維持確保など、生活の利便性向上を着実に推進してまいります。また、多様化する社会課題を解決するため、柔軟な発想や優れた技術を持つITベンチャー事業者と協働して、新たな行政サービスの構築を図るほか、本市と連携協定を結んだ民間企業の知見・ノウハウを活用した協働事業を推進してまいります。

    市民協働のまちづくりについては、人口減少社会における持続可能なコミュニティ活動の充実に向けた取組を推進してまいります。

    手柄地区、高浜地区、安富北地区の各連合自治会を対象とした地域活動の場の充実に関する実証実験を実施し、地域活動の組織づくりや地域課題の解決に向けた事業計画の策定支援を行います。また、公園愛護会・民間事業者による持続可能な公園管理スキームを構築するとともに、地域のニーズを踏まえた公園整備に取り組みます。さらに、良好な河川環境の保全等を図るため、市民参画による河川美化活動を推進してまいります。

    環境にやさしい循環型社会については、SDGs(エスディージーズ)の達成に資する持続可能な循環型社会の形成に向けた取組を進めてまいります。

    地球温暖化対策に資するあらゆる賢い選択を促す国民運動である「COOL CHOICE(クール チョイス)」を推進するとともに、リチウムイオン蓄電池システムや燃料電池自動車等の普及促進に取り組み、低炭素社会への転換を進めてまいります。また、市民お一人おひとりによる循環型社会の形成を進めていくため、家庭ごみの分別排出の徹底、食品ロスやレジ袋の削減の推進など、ごみの減量化・再資源化に向けた取組を一層強化してまいります。

    自然との共生については、農林業の鳥獣被害を防止するとともに、自然と調和した森林の整備を進めてまいります。

    有害鳥獣防止対策として、鳥獣対策サポーターの派遣や狩猟免許取得への助成を実施し、捕獲体制の整備を図るとともに、獣害防止柵の設置や獣害ベルトの緊急整備を行い、被害の軽減を図ります。また、捕獲したシカやイノシシをジビエとして有効活用し、地域の活性化を目指します。

    さらに、森林環境譲与税を活用して、森林資源量等の調査解析を行うとともに、人工林の間伐支援や集落に近接する森林の整備、間伐材を利用した土砂流出の防止を行うなど、森林が有する地球環境保全や災害防止機能を活かした森林整備を進めてまいります。

    持続可能な上下水道経営については、将来にわたって安全で安定した上下水道経営を続けていくため、計画的・効率的に事業を進めてまいります。

    水道事業においては、市民の皆さんに安全で良質な水道水を安定して供給するため、強靭・安全・持続を基本目標とした「姫路市水道ビジョン」に基づき、水道施設や管路などの長寿命化・老朽化対策や耐震化及び浸水対策など、強靭化に積極的に取り組んでまいります。下水道事業においては、経営の健全化を図るため、処理場等の維持管理業務への包括的民間委託を進めるとともに、農業集落排水処理施設等の公共下水道への接続を推進してまいります。

    メインテーマの第3は「くらし」を豊かにする市政であります。

    観光・産業に活力を与えることで地域経済の活性化を促すとともに、豊かな文化やスポーツがあふれるくらし、まちのにぎわい創出を図ります。また、市民の皆さんが、くらしやすさを実感できる生活基盤の整備を図るため、次の3つの重点施策に取り組んでまいります。

    1つ目の重点施策は、「くらしを豊かにする観光・産業の振興」であります。

    おもてなし観光の推進については、本市が誇る歴史的遺産の魅力を国内外に発信し、地域の活性化を推進してまいります。

    姫路城を活かした体験型事業として、本市所蔵の絵図等に基づく時代考証のもと、往時を再現した展示や歴史体験のほか大名行列の再現を目指す、リビングヒストリーを実施します。また、グループツアーの早朝特典や、姫路城を拠点に宿泊を伴う新たな観光素材の発掘など、滞在型観光を推進します。さらに、観光地経営の視点に立った観光地域づくりを行うため、姫路観光コンベンションビューローの機能を強化し、DMO化を目指してまいります。

    本市が有する3つの日本遺産「銀の馬車道・鉱石の道」、「北前船」、「西国三十三所」については、その魅力を、関係機関と連携し、国内外に広く発信し、地域の活性化につながる取組を進めてまいります。さらに、姫路観光コンベンションビューローと連携しながら、ユニークベニューなども活用した国内外からのMICEの誘致を推進してまいります。

    このほか、本市が誇る文化遺産である世界遺産姫路城を拠点とした周遊性の向上に寄与する姫路城東休憩施設の整備について検討を進めるほか、イルミネーションイベント等に活用できる、新たな姫路城ライトアップ設備の整備に取り組んでまいります。

    インバウンドの加速については、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会から2025年大阪・関西万博までの期間を、世界の注目が日本に集まる好機と捉え、本市の魅力を国内外に発信してまいります。

    今後も増加が見込まれる外国人観光客等への対応として、外国人に人気の高い忍者をテーマとした体験型観光プログラムを新たに実施するほか、多言語看板の見直しを行います。また、播磨地域全体で文化や習慣の壁を越えた食の多様性への対応を推進し、国際的なおもてなし体制を整備してまいります。さらに、観光客誘致へ向けた効果的なプロモーション活動を展開していくほか、海外姉妹・友好都市や姉妹城提携をしている都市との交流を積極的に推進し、相互理解を深めてまいります。

    活力あふれる産業振興については、6次産業化やブランド化による産業の高付加価値化を進めるとともに、起業や企業立地を促進し、産業の活力を生み出してまいります。

    成長が期待されている農業法人と農業参入を希望する企業とのマッチングを図り、本市での6次産業化を推進します。また、生産者や県と連携して自動運転トラクターなど農業の最先端技術を生産現場で実証するスマート農業加速化実証プロジェクト等への参加や、農業用ロボットを活用したスマート市民農園事業による農業分野でのICT人材の育成を通じ、本市におけるスマート農業の推進に取り組んでまいります。さらに、播磨地域の特色である「醸造」に着目し、「醸造と言えば播磨」を目指す「醸す 造る 播磨」プロジェクトに引き続き取り組むほか、産地と結びついた品質が国によって保証されるGI(地理的表示)への「はりまの酒」の登録に際し、国内外に向けてPRするなど、産地・商品のブランド化を進めることで、国内外での認知を高め、高付加価値化、販路拡大を推進します。また、新規就農者を育成するため、本格的に農業に取り組むことができる講習付きの露地区画とハウスを備えた市民農園、「林田チャレンジ農園」を4月に開園します。

    さらに、兵庫県と共同で起業家支援の拠点として「起業プラザひょうご姫路」を設置し、若者等による起業・創業機運の醸成を図るととともに、雇用創出が見込まれる企業の本社機能やオフィス等を誘致するなど企業立地を促進し、産業の活性化を図ってまいります。

    中央卸売市場の移転再整備については、令和4年度の開場に向けて、「播磨地域の食文化の拠点」としてふさわしい機能を有する施設の整備を着実に進めてまいります。

    令和2年度から整備工事に着手し、市場機能を整備していくとともに、アクセス道路を新設するなど、周辺環境の整備に着実に取り組んでまいります。

    2つ目の重点施策は、「くらしを充実させるスポーツ・文化の振興」であります。

    東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組については、市民の皆さんと盛り上がりを共有できる取組を進め、姫路からオリンピック・パラリンピックを盛り上げてまいります。

    5月に東京2020オリンピック聖火リレーを、8月には東京2020パラリンピック聖火フェスティバルを本市で実施します。また、フランス柔道選手団の事前合宿を実施するほか、フランス国民の日に合わせ、姫路パリ祭を開催するなど、市民によるおもてなしや子どもたちとの交流を行います。さらに、本市を拠点に活動するシッティングバレーボール女子日本代表チームのパラリンピックでの活躍に向けた支援を行います。大会の開催期間中には、大型スクリーンを利用した競技中継を通じて、市民が共に競技観戦を楽しめるコミュニティライブサイトを実施するほか、トップアスリートによるスポーツ教室や講演会を開催します。

    手柄山中央公園の再整備については、トップスポーツから市民文化までの幅広い交流空間の創出に向けて、手柄山中央公園の施設整備を進めてまいります。

    「手柄山中央公園整備基本計画」に基づき、令和7年度を目標とした第1期整備事業に取り組みます。令和2年度は、連絡通路の整備工事やロックガーデンの改修等を実施するほか、「手柄山スポーツ施設整備基本計画」に基づき、トップスポーツにも対応できる規模と機能を有する新体育館やプールの整備を進めてまいります。さらに、公園に隣接するJR姫路・英賀保駅間の新駅の整備推進に向けて、調査・測量設計等を進めてまいります。

    スポーツ都市・ひめじに向けた取組の推進については、「する」、「みる」、「ささえる」というスポーツの多面性を活かした積極的な取組を展開してまいります。

    第7回目となる世界遺産姫路城マラソンについては、定員の増や特別枠の拡大により、さらなる参加者の広がりを図ります。また、スポーツを通じた本市の魅力を発信するため、地元トップチームであるヴィクトリーナ姫路やASハリマアルビオンを支援してまいります。このほか、11月には本市を中心会場として、第74回全国レクリエーション大会2020ひょうごを開催します。

    「音楽のまち・ひめじ」の推進については、本市の文化力向上と魅力発信に向けて、年間を通したさまざまな取組を進めてまいります。

    令和2年度は本市にて主開催するル・ポン国際音楽祭や交響詩ひめじ合唱コンクールなど、音楽をテーマにした多様な事業を展開してまいります。また、ストリートピアノの設置など、身近に音楽と触れ合える場を提供するほか、市内の小学校に出向いて音楽のすばらしさを伝えるアウトリーチ事業やジュニアオーケストラの創設など、音楽に親しむ機会のさらなる充実を図ってまいります。

    3つ目の重点施策は、「くらしを支える都市基盤の整備」であります。

    文化コンベンションセンターの整備推進については、姫路駅周辺が姫路・播磨地域の玄関口としてふさわしい交流拠点となるよう整備を進めてまいります。

    文化・コンベンションエリアにおいて、文化芸術の拠点機能と「ものづくり力の強化」、「地域ブランドの育成」、「交流人口の増加」の促進機能を併せ持った、姫路市文化コンベンションセンターの建設工事を、令和3年9月の開館に向けて、着実に進めます。また、工事と並行して、同センターの開館に向けたPRを実施するほか、魅力あるオープニングシリーズの企画・検討を行ってまいります。

    歩きたくなるまちなかづくりについては、大手前通りを中心に、中心市街地の活性化を図り、歩いて楽しいウォーカブルなまちなかづくりを進めてまいります。

    令和2年4月から始まる「第3期姫路市中心市街地活性化基本計画」を推進するとともに、「ウォーカブル推進計画」を策定し、まちなかの賑わい創出を目指します。本年3月に再整備が完了する大手前通りにおいては、公民連携によるエリア魅力向上推進事業を展開するとともに、自動運転モビリティを活用した社会実験を実施し、魅力づくりを進めます。姫路駅西地区においては、空き店舗等の遊休不動産を活用した取組への支援やリノベーションスクールの開催など、まちの賑わいを再生し、エリア価値を向上させる取組を進めてまいります。また、高度地区の指定と合わせ、工作物や屋外広告物の基準や景観形成に係る方針を見直し、姫路城と調和した良好な景観形成を図ります。さらに、JR姫路駅からキャスティタウンや文化コンベンションセンターへの安全かつ快適な歩行者ルートを確保し、来訪者の回遊性の向上を図るため、景観と調和した誘導・案内サインを設置します。キャスティウォークとキャスティ21公園の間は、雨や強い日差しを防ぐ通路シェルターの整備を行います。駅南側においては、歩道舗装、壁面の美装化及び無電柱化による快適な歩行者空間の確保に向けて取り組んでまいります。また、姫路駅南駅前広場を新たに路上喫煙禁止区域に指定し、啓発に努め、路上喫煙禁止に向けた取組を強化してまいります。

    公共交通等の利便性の向上については、公共交通網の構築や鉄道駅周辺をはじめとする交通結節点等の整備に取り組み、利便性の高い公共交通施策やモビリティ・マネジメントの推進を図ってまいります。

    地方バス路線維持確保対策事業や公共交通空白・不便地域におけるコミュニティバス・デマンド型乗合タクシーの本格運行や社会実験を実施するほか、パーク・アンド・ライドやサイクル・アンド・バスライドを推進してまいります。また、ICTを活用し、マイカー以外のすべての交通手段による移動を結びつけ、効率良くかつ便利に利用できるようになるMaaS(マース)等の新たなサービスの導入や安全で安心して快適に通行できる自転車利用環境の整備を進めるなど、マイカーに頼りきらないまちづくりを進めてまいります。さらに、公共交通ネットワークの核となる鉄道駅について、計画的かつ効率的に整備を進めてまいります。

    広域交通網の整備については、ものづくり産業の国際競争力や防災・減災機能の強化、広域交流の促進など、多くの効果が期待される播磨臨海地域道路網の早期整備に向けて取り組んでまいります。

    咋年8月に、待望の複数ルート帯案が公表されました。今後は、国に対して、早期の計画段階評価の完了と都市計画決定等の手続に向けた検討促進を働きかけるとともに、国が行う調査に積極的に協力するなど、県や関係市町、地元経済界、市民の皆さんと一丸となって、引き続き早期整備に向けて取り組んでまいります。

    計画的な市街地形成については、都市基盤施設の整備・改善を図り、良好な市街地形成を図ってまいります。

    姫路駅周辺においては、都市計画道路を整備し、南北交通の円滑化に取り組むほか、英賀保駅周辺において、棚田踏切の立体交差化を進めてまいります。また、阿保地区やJR網干駅前において、都市機能と生活環境が調和した良好な市街地形成を図るなど、快適な住環境を整備し、計画的に土地区画整理事業を進めてまいります。

    市民に寄り添うスマート自治体については、Society(ソサエティ)5.0時代にふさわしい自治体経営を進めるため、行政手続のオンライン化・デジタル化を進め、市民サービスの向上と行政事務の効率化を推進してまいります。

    安全なオンライン手続を可能とするマイナンバーカードの普及に向けた広報活動を行うとともに、申請受付体制を強化するほか、マイナポイントや保険証としての利用のスタートに向け、充実したサポート体制を展開するなど、カードの活用促進を図ります。また、行政窓口でのキャッシュレス決済・オンライン決済の導入や、児童手当等の届出やがん検診の予約申請など行政手続のオンライン化を推進し、市民の皆さんの利便性向上に取り組むほか、行政情報分析基盤を活用したEBPM(イービーピーエム)(科学的根拠に基づく政策立案)を推進し、行政サービスの改善や効率的で効果的な行財政運営に繋げてまいります。

    働き方改革の推進については、ICTを活用した業務の効率化を進めるなど、迅速かつ効率的な行政運営を進めてまいります。

    電話やグループウェアなどの庁内コミュニケーションツールの再整備に向けた検討を行うほか、AIやRPAの活用を推進するなど、ICTを活用した業務の効率化を進めてまいります。また、職員の業務環境を改善するため、昨年に引き続き夏季25度設定の実証実験を行うとともに、テレワーク環境の充実を図るなどさらなる推進を図ってまいります。

    適切な公共施設マネジメントについては、持続可能なまちづくりと財政負担の平準化に向けて、公共施設の保有量の適正化や管理運営の合理化を進めてまいります。

    公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進と保有量の最適化、財政負担の軽減・平準化に向け、「姫路市公共施設等総合管理計画」の見直しを行います。また、公共施設の改修工事や建築保全業務を効率的かつ効果的に実施し、予防保全に取り組みます。さらに、公共施設の老朽化対策については、橋梁の長寿命化修繕計画を策定し、計画的な点検・補修工事を実施することにより長寿命化を図るとともに、今後はドローンを効果的に活用してまいります。

    おわりに

    以上、LIFE(ライフ)という英語にこめられた3つの意味に基づく3つのメインテーマの実現に向けた令和2年度の重点施策についてご説明申し上げましたが、その推進を図っていくため、所要の組織改正を実施してまいります。

    令和元年10月からスタートした幼児教育・保育の無償化対応等、こどもに関する施策を一元化し、また、少子化対策・子育て支援に関する事業を効果的に推進するため「こども未来局」を設置します。

    次に、本年は東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会の開催年であり、本市においてもスポーツを通じて、国外に向けた情報発信やインバウンド観光を推し進めるため、「観光交流局」を「観光スポーツ局」に改めます。

    さらに、手柄山中央公園再整備事業の本格実施に向けて、都市拠点整備本部内に「手柄山中央公園整備室」を設けます。

    本市では、組織改正で申し上げたものを含め16局・1本部・6行政委員会において、医療提供体制の構築から産業振興、公共交通、教育まで、総合行政機関として多種多様な事業を展開しております。

    それぞれの部署はそれぞれの分野のプロフェッショナルでありますが、社会課題が多様化する現代においては、全職員が協力し、互いの強みを活かす連携を進めることが肝要です。

    また、姫路市は臨海部・島嶼(とうしょ)部から森林丘陵地や田園地までさまざまな地勢的特徴を有しております。さらに、各地で育まれ、引き継がれてきた豊かな文化は、姫路を鮮やかに彩っております。

    これら組織や地域の枠にとらわれることなく、それぞれの持ち味を活かしながら、都市全体の活力を高める「ONE(ワン) HIMEJI(ひめじ)」の連携・協力のもと、全市的な体制で、姫路市政に取り組んでまいります。

    本市の出身で日本を代表する哲学者である和辻哲郎は、「覚書(おぼえがき)より」において、このように記しております。「激変は突如として来たる。しかしそれが来た後に顧みて自分の心の経験を点検して見ると、この激変は徐々として遥かなる過去より準備せられている。」

    これは精神の変化について述べた一節ですが、社会の変化についても同じことが言えるものと思います。

    人口減少という問題は、社会問題として平成の終わりに突如として表面化しました。しかしながら、その起こりとして、特殊出生率の低下は数十年も前から見られておりました。

    今を生きる私たちは、これから生を受ける、またこれから訪れる未来の市民も含め、全ての市民に対して責任を負っております。現状をしっかりと見極め、未来に向けて、今私たちがすべきことを、今実行していかなければなりません。

    あわせて、未来に負担を残さないよう、市民の皆さんの利便性を保ちながら、持続可能な市政運営のため、行政のスリム化・市民サービスの最適化を進めるなど、行財政改革に努めてまいります。

    姫路が、いつまでも活力にあふれ、ここで命を育み、一生くらしていきたいと思えるまちであるとともに、全ての市民の皆さんが未来に向けて、それぞれが輝く夢を見ることができる「活力あふれ、人が輝く、生きがい先進都市」の実現を、着実に進めていくため、市政2年目に当たっても、市民53万人のLIFEを託された者として、強い責任感と使命感の下、全力で市政運営に取り組んでまいります。

    市民の皆さん並びに議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、令和2年度の所信表明といたします。

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