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    「姫路文学館紀要」27号を発刊

    • 公開日:2024年4月30日
    • 更新日:2024年5月1日
    • ID:27420

    資料提供日

    令和6年4月30日(火曜日)

    問い合わせ先

    担当課 姫路文学館学芸課
    担当者 徳重
    電話番号 079-293-8228

    姫路文学館では「姫路文学館紀要 第27号」を発行しました。内容の紹介と購入方法についてお知らせします。
    27号では、例年の第25回司馬遼太郎メモリアル・デーの記録として、沢木耕太郎氏の記念公演「紀行の方法ー司馬遼太郎を中心として」を収録。その他、企画展「小林修写真展 司馬遼太郎『街道をゆく』の視点」のトークイベント記録、論文「椎名麟三『懲役人の告発』論」、1から26号の総目次を掲載しています。

    概要

    書籍名

    姫路文学館紀要 第27号

    編集・発行

    姫路文学館

    仕様

    A5判 本文150ページ

    価格

    800円

    部数

    300部(限定)
    部数が限定されますので、早めにお求めください。

    販売場所

    姫路文学館

    発行日

    令和6年3月31日

    27号掲載内容

    第25回司馬遼太郎メモリアル・デーの記録

    令和5年(2023年)8月7日、アクリエひめじ・中ホールで開催した第25回司馬遼太郎メモリアル・デーの全内容の記録。

    • 講演「紀行の方法-司馬遼太郎を中心として」 沢木耕太郎(作家)
    • 挨拶など 上村洋行(司馬遼太郎記念館館長)、清元秀泰(姫路市長)

    講演「紀行の方法-司馬遼太郎を中心として」の要旨

    「街道をゆく」については、司馬さんのそれほど重要な作品だとは思っていませんでした。それに、取材するのにマイクロバスを仕立てて挿絵画家、写真家、編集者などが同行するような旅をして、紀行文が書けるのだろうかという疑念がありました。だからビジュアル版「街道をゆく」の企画で「檮原街道(龍馬脱藩の道)」についてエッセイの執筆を引きうけた時は、司馬さんがバスで移動した高知から檮原の韮が峠までの130キロメートルを龍馬と同じように歩いたのです。

    5、6年前に『天路の旅人』の関係で東北地方を訪れることがしばしばあり、『北のまほろば』(『街道をゆく41』)を読んでみたところ、たいへん面白かったのです。なぜだろうと考えて、分かったことは、司馬さんには、〈バスで移動していく現在〉、〈新聞記者をしていた昭和20年代から30年代〉、〈明治維新前後〉、〈戦国時代〉と四つの層があり、それらを自由に往き来して、その多層性が『北のまほろば』を成立させているということでした。NHKの番組でマイクロバスの中でノートをとったり、資料を広げたりしている司馬さんの姿を見る機会があり、あの風貌では目立って、自由な取材が出来なかったでしょうから、マイクロバスも随行の人たちも一種の壁として必要だったのだと理解できました。

    『南蛮のみち2』(『街道をゆく23』)のポルトガルの旅は、自著「深夜特急」と同じルートなので感じが分かりますが、司馬さんの紀行文はゆっくりと進行します。リスボン特急の車窓から単調な風景を眺めながら、司馬さんは、明治維新前後、南蛮と交流した戦国時代という二つの層に思いを馳せ、浮かんできた想念を素材に書いているのです。司馬さんの知識に裏打ちされた、節度のある好奇心が優しい、柔らかい表現にしています。

    膨大な知識による強靭な節度-それは成熟と同義です―をもつ司馬さんのような大人が日本にいなくなったことは大きな不幸でした。

    沢木耕太郎(さわき こうたろう)

    作家。1947年、東京都生れ。横浜国立大学卒業。ほどなくルポライターとして出発し、鮮烈な感性と斬新な文体で注目を集める。昭和54年(1979)『テロルの決算』(文藝春秋)で第10回大宅壮一ノンフィクション賞、平成5年(1993)『深夜特急 第三便』(新潮社)で第2回JTB紀行文学賞、平成15年(2003)それまでの作家活動に対し第51回菊池寛賞、平成25年(2013)『キャパの十字架』(文藝春秋)で第17回司馬遼太郎賞、令和5年(2023)『天路の旅人』で第74回読売文学賞を受賞する。その他著書多数。

    企画展「小林修写真展 司馬遼太郎『街道をゆく』の視点」トークイベントの記録

    企画展「小林修写真展 司馬遼太郎『街道をゆく』の視点」に関連して、令和5年(2023)10月8日に開催したトークイベント「写真家と担当記者が「週刊朝日」司馬遼太郎シリーズを語る」の全記録。

    講師は、小林修(朝日新聞出版映像写真部長)と村井重俊(元週刊朝日編集委員)。

    トークの内容

    「週刊朝日」の司馬遼太郎シリーズの写真家の小林修氏と記事を執筆してきた村井重俊氏が司馬遼太郎の視点と作品世界を語り合った。最後の司馬担当であった村井氏は、自分が接した司馬の人となりを明かしながら、小林氏の写真撮影の狙いや苦労話を引き出している。トークは、展示された写真などを投影して、それにコメントするかたちだったので、本記録にも48点の写真作品の図版が入る。

    章立ては次のとおり。

    • 『この国のかたち』・『風塵抄』
    • 『街道をゆく』「本郷界隈」、「湖西のみち」、「モンゴル紀行」、「北のまほろば」、「種子島みち」
    • 官兵衛・秀吉の戦国(『播磨灘物語』のストーリーの舞台をたどっている) 

    司馬遼太郎(しば りょうたろう)

    小説家(1923から1996)。大阪市生まれ。自家が祖父の代まで姫路市広畑に居住。乱世・変革期の群像を描いた『播磨灘物語』、『竜馬がゆく』、『坂の上の雲』などの小説や紀行『街道をゆく』で独自な視点からの歴史解釈を示し、戦後日本における精神文化に大きな足跡を残した。文化勲章受章。

    小林修(こばやし おさむ)

    朝日新聞出版写真映像部長。1966年、群馬県生まれ。1990年、立教大学英米文学科卒業。同年、朝日新聞社に入社。出版写真部で「アサヒグラフ」「週刊朝日」などの撮影を担当。写真集に「司馬遼太郎『街道をゆく』の視点」(朝日新聞出版)、「司馬遼太郎『坂の上の雲』の視点」(同)。2003年、2017年、2018年、2019年、日本雑誌写真記者会賞最優秀賞を受賞。

    村井重俊(むらい しげとし)

    元週刊朝日編集委員。1958年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒業。1983年、朝日新聞社に入社。1989年より週刊朝日で連載されていた「街道をゆく」の担当となり、1996年の司馬遼太郎の死去まで務める。その後、北海道報道センターを経て、週刊朝日編集部に勤務。週刊朝日の休刊を機に退社。著書に「街道をついてゆく 司馬遼太郎番の六年間」(朝日文庫)。

    「椎名麟三『懲役人の告発』論-『椎名麟三の思想』序説」 玉田克宏(姫路文学館学芸員)

    特別展「没後50年 姫路が生んだ二人の作家 阿部知二と椎名麟三展」の関連行事の椎名麟三セミナー(令和6年(2024)1月13日)で話した内容に、大幅に説明を補足して論文にまとめた。

    論じる対象となる『懲役人の告発』は最後の長編小説であり、この作品に集中して注解することで、キリスト者作家であった椎名の統一的な像を提示している。そうしながら、姫路文学館が収蔵する創作ノートや草稿類を踏まえて執筆した『椎名麟三の思想』の序説として読まれるように構成した。

    椎名麟三(しいな りんぞう)

    小説家(1911から1973)。姫路市書写生まれ。旧制姫路中学校を中退、職を転々とする。非合法の共産主義運動に参加、検挙され獄中で転向。敗戦の翌々年に『深夜の酒宴』を発表。人間の実存を真っ向から問う作家として登場、第一次戦後派を代表する。1950年の受洗後はキリスト教信仰が文学活動の中心となる。主な作品は、『永遠なる序章』、『邂逅』、『自由の彼方で』、『美しい女』、『懲役人の告発』など。

    お問い合わせ

    姫路市役所観光経済局観光コンベンション室姫路文学館

    住所: 〒670-0021 姫路市山野井町84番地

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