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令和6年4月8日市長記者会見

  • 更新日:
  • ID:27294

会見事項

  1. 第74回姫路お城まつりの開催について
  2. バレーボール女子フランス代表選手団の事前合宿の受入について
  3. 姫路市新型コロナウイルス感染症対応記録・検証報告書の公表について

報告事項

なし

市長会見内容

市政記者クラブの皆さん方には、お忙しいところご出席をいただきまして、ありがとうございます。
さて、新年度が始まり、新しい副市長や教育長が就任し、また、市政を推進するための所要の組織改正を行いました。先の議会の所信表明でも申し上げましたが、「静かなる有事」とも言われるかつてないこの難局において、前例や慣習に囚われることなく、このまちのあり方を抜本的に見直しながら、積極的な施策展開と持続可能な行財政運営の両立を図ることは、私に課せられたミッションです。誰もが前途洋々たる姫路のまちを思い描けるよう、強いリーダーシップの下、大胆かつ果敢に舵を取ってまいります。引き続き、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
それでは、本日の会見事項について、発表をさせていただきます。

第74回姫路お城まつりの開催について

まず、「第74回姫路お城まつり」の開催についてでございます。
開催は5月17日から19日までの3日間、会場は、大手前通りや大手前公園、姫路城三の丸広場などでございます。内容は、1日目が姫路城薪能、2日目がパレードやステージイベント、3日目がキッズイベントや姫路良さ恋まつりなどでございます。
今年の見どころといたしましては、2日目のキャッスルパレードにおきまして、近隣市町のご当地マスコットキャラクターが集結し、大手前通りを行進する「ご当地マスコットキャラクターパレード」を実施すべく、現在、各自治体と調整を進めているところです。
また、歴史体感時代パレードの千姫輿入れ行列において、タレントの山之内すずさんに千姫役、姫路大名行列において、元プロ野球選手の鳥谷敬さんに殿様役でご出演いただき、会場を盛り上げていただきたいと考えております。
今回、初めての試みとして、車いすでお越しいただいた皆さまにも、パレードを身近で楽しんでいただけるよう、車いす専用の観覧スペースを大手前通りに設置します。
また、広島県が誇る伝統芸能「ひろしま神楽」の聖地ともいわれる安芸高田市より「広島あきたかた神楽」に、大手前公園ステージ及びキャッスルパレードに、ご出演いただきます。
3日目には、姫路城三の丸広場で、子どもたちが忍者となって、エア遊具のアスレッチックでタイムを競う「忍者チャレンジ」を開催します。また、同時開催イベントといたしまして、近年SNSなどで話題となり注目され、日本各地で開催されている「ティラノサウルスレース」を開催します。
このほか、姉妹都市や世界遺産の所在地、千姫ゆかりの自治体、大阪・関西万博ブースなど、さまざまな皆さまに参加をお願いすることにより、姫路お城まつりが、市民の皆さまはもちろんのこと、観光客へ訴求するお祭りとなるよう、また、令和7年に開催される大阪・関西万博や瀬戸内国際芸術祭、その後のワールドマスターズゲームズ関西などのビッグイベントにおける誘客促進にも繋げてまいりたいと考えております。

バレーボール女子フランス代表選手団の事前合宿の受入について

続きまして、バレーボール女子フランス代表選手団の事前合宿の受け入れについて発表いたします。
これは女子フランス代表選手団が、6月11日から福岡県北九州市で開催される「バレーボールネーションズリーグ2024」の予選ラウンド第3週に参加されるに当たり、本市で事前合宿を行いたいとの依頼があり、受け入れるものでございます。
本市での合宿は、6月3日から9日までで、主な練習場所として、ヴィクトリーナ・ウインク体育館を提供いたします。期間中、市民との交流イベントなども予定しておりますが、現在調整中ですので、詳細が決まり次第、お知らせいたします。
本市にとってフランスは、非常にゆかりのある国で、日本初の高速産業道路と言われる「銀の馬車道」を設計したのがフランス人技師であったり、市制100周年を記念して「シャンティイ城」と姉妹城提携を結んだり、また、名誉市民の高田賢三氏など、さまざまなご縁がございます。
また、3年前の東京オリンピックの折には、フランス柔道選手団の事前合宿を受け入れ、精いっぱいのおもてなしをさせていただきました。その際、公開練習の見学や姫路フランス祭を通じて市民との交流を図ることができました。
女子日本代表のパリ五輪出場は決まっておりませんが、今回のネーションズリーグで、姫路出身の眞鍋監督が率い、ヴィクトリーナ姫路からも代表選出されている女子日本代表が出場権の獲得を確実なものとすると信じております。そして、東京オリンピックの柔道混合団体のような日本とフランスの決勝戦がまたみられることを楽しみにしているところでございます。
今回の事前合宿を通じて、フランスとの友好関係をより深めるとともに、市民が世界のトップアスリートと触れ合える場を提供し、本市スポーツの振興を図っていく上での貴重な機会としたいと考えております。

姫路市新型コロナウイルス感染症対応記録・検証報告書の公表について

最後に、「姫路市新型コロナウイルス感染症対応記録・検証報告書の公表」についてでございます。
令和2年1月に、新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから、多くの尊い人命が失われ、緊急事態宣言等による行動制限や、経済活動の停滞、感染者の増加による医療提供体制の逼迫など、それまで当たり前のように享受していた日常生活が一変し、社会の仕組みそのものが大きく変化してしまいましたが、それもようやく昨年5月に感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザ等と同じ5類に引き下げられました。これまでご尽力、ご協力をいただいた市民の皆さま、医療従者者、事業者、各種団体の皆さまへ、改めて心から敬意を表しますとともに、深く感謝申し上げます。
そこで本市では、以前の活気が戻りつつある今、感染症対策の記録等を次世代に引き継ぐことを目的に、「姫路市新型コロナウイルス感染症対応記録・検証報告書」を作成いたしましたので、この度、公表いたします。
本書では、第1波から第8波までの各段階における本市独自の感染症対策等に加え、医療従事者をはじめ、コロナ禍において経済や地域を支えてくださった方々から寄稿いただき、「オール姫路」で、未曾有の危機に立ち向かった3年間の記録等を記載しております。
コロナ禍という前例がなく、先が見通せない状況の中で、本市におきましては、令和2年4月に立ち上げた感染症対策本部と緊急経済対策本部を中心に、何よりもスピード感を重視して、可能な限りの対策を講じてまいりましたが、未知のウイルスとの闘いにおいては、これまで経験したことのない、試行錯誤を伴う極めて困難な対応が求められました。このため、今後の感染症対策の参考になるように、本市の保健医療や福祉、教育、緊急経済対策等について、効果があったことだけではなく、保健所や医療など危機時に負荷がかかってしまったことや、関係機関との情報共有が不十分な点があったことなどの課題についても、つぶさに拾い出し記載しております。また、新型コロナウイルスの対応で蓄積されたノウハウを十分に活かしながら、今後の感染症に備えていくために対策すべきことなども記載しております。
市民の皆さまへの公表につきましては、明日、本編と概要版を市のホームページへ掲載する予定でございますので、ぜひご一読いただきたいと考えております。
今後、本書でとりまとめた、コロナ禍で培った経験と教訓を次なる感染症の危機や安心してくらせるまちづくりに、しっかりと活かしてまいりたいと考えております。
最後に、姫路市保健所長の毛利好孝さんが先日お亡くなりになられました。毛利さんに哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまに心からお悔やみ申し上げます。毛利さんは、現場の最前線で新型コロナウイルス感染症対策の指揮を執られ、市民の皆さまの命を守るために、粉骨砕身で感染症対策に当たってこられました。毛利さんに改めて深く感謝申し上げるとともに、この本を捧げたいと思います。
私からは、以上でございます。

質疑応答(要旨)

記者:
市長就任されてから5年が経ちましたが、そのうちの3年間は、ほとんどコロナ対応だったと思います。対応記録・検証報告書をまとめられた今のお気持ちをお聞かせください。

市長:
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ということを念頭に置き行動してきたつもりですが、まさに医学の世界では、エビデンス(根拠)を中心に、医療政策を展開することが常です。
しかしながら前回のパンデミックは100年前のことで、今の医療とはがらりと違いますので、本当に手探りの状態でした。
ロックダウンや社会経済活動を止めることについては、長い目で見れば、世界的にも経済に大きな衰退を生んでしまいました。また、人との出会いがなくなることによって、これほどまでに少子化が加速するとは思っていなかったと思います。
そうした中で、妊婦とそのパートナーを対象としたPCR検査をすることで立ち会い分娩ができる体制を整えるなど、少子化対策の観点からいち早く施策を展開したこと。それからロナプリーブというという「いわゆる抗体療法が重症化予防に顕著に効く」というレポートを見て、アルファ株からガンマ株ぐらいまで、リスクの高い人たちの重症化対策に取り入れたこと。この2点については毛利保健所長と協議しながらですが、思い切った決断をしたと思っています。
また、私自身が保健所へ毎日出向き、すべての個票をチェックするなど、トップダウンで迅速な対応をしましたが、有事のあり方として、それなりに評価されてもいいかなと思っています。
関係者の意見が噛み合わないこともありましたが、最後は少しでもまちが元気になれることや、人の命が救われることであればやろうと、同じベクトルでがんばったことで、最終的には人口10万当たりの死亡者数を低く抑えることができた(第8波 全国23.05人、姫路市13.02人)のではないかと思っています。無駄なこともあったかもしれませんが、そういった反省も踏まえて、本書には包み隠すことなく全部記録しました。

記者:
コロナ対応で、特にこの時期が一番大変であったなどはありますか。

市長:
やはりワクチンが無かったときと、治療法が確立していなかったときですね。ロナプリーブが出るまでの間は、もう本当に神に祈るような気持ちでした。
それからPCR検査の実施体制の整備として、当初は1日5000件の検査を目標に民間の大手検査会社に依頼したのですが、けんもほろろに断られました。その後、市内の臨床検査会社が体制を整えてくれて、そして医師会も検査ユニットを立ち上げてくれたおかげで、コロナ禍が始まって半年でドライブスルー検査も含めて1日5000件の検査体制を整えることができました。この辺りも苦労しましたね。

記者:
今回の対応記録・検証報告書については、市民や他都市等を含めて、配布など考えておられますか。

市長:
冊子として印刷すればそれだけ経費がかかります。ホームページで公開しますのでダウンロードしていただければと思います。

記者:
姫路お城まつりで、車椅子の観覧スペースの設置に至った経緯などをお聞かせください。

市長:
本市では、かねてからユニバーサルツーリズムを推進しようと公共施設のバリアフリー化などを進めております。しかしながら、姫路城は真正性を求められる世界遺産なので、障害をお持ちの方が、姫路城の石段を登って見学することは非常に困難な状況です。
車椅子の観覧スペースについては、ユニバーサルツーリズムを推進される方々から、過去にお城まつりに行ったが人垣で十分に観覧できなかったとご意見もございました。そこで、ユニバーサルツーリズムで歴史都市である姫路を感じていただこうと車椅子の観覧スペースの設置に至りました。

記者:
車椅子の観覧スペースは何台ぐらい入ることができるのでしょうか。

市長:
10台から15台位ですが、初めての試みなので、どのくらいニーズがあるのか分かりません。状況に応じて臨機応変に対応したいと思っております。

記者:
パレードに参加される山之内すずさんと鳥谷敬さんの選定理由について教えてください。

観光経済局長:
姫路お城まつりに合わせて計画している特別番組にゲスト出演いただくご縁もあり、今回パレードに出演いただくこととなりました。

記者:
新しく就任された3人の副市長の事務分担の狙いを教えてください。

市長:
井上副市長は、環境局長や政策局長を歴任し、行政経験が豊富であり、財政的知識も深い。それから、岡本副市長は、教育次長や健康福祉局長などを歴任し、総務部門における組織管理や子供子育てなどにも明るい。山田副市長については、これまでの外務省の経験や安全保障、危機管理等についての経験を有しています。
静かなる有事と申し上げましたが、より少子化が顕著になった以上、ここに最も注力していきたいという思いを込めて、3副市長それぞれの得意分野を担当していただきました。

記者:
冒頭にも質問しましたが、市長に就任されて5年経ちましたが、それに対して何か思うところがあればお聞かせください。

市長:
1期目はコロナ禍で、私のカラーを打ち出してやるというところはなかったと思いますが、もうコロナ禍を理由にはできません。それでも戦争や超円安、環境問題など、目まぐるしい時代の変化についていかなければならず、思い切った改革をやっていかないと、このまちは沈没していくのではないかと、1期目1年目ぐらいの気持ちで、これからの市政運営に臨んでいこうと思っています。

記者:
改めて、久保田新教育長の選任理由と期待するところをお聞かせください。

市長:
西田前教育長からの退任の申し出を受け、多くの方と面談し後任者を探しました。その中では、姫路市の抱える教育問題について、自分にはこういう視点が足りなかったと気付かされることも多々ありました。
人は、すごい理念を思い付いても、なかなか行動には繋がりませんが、久保田新教育長の行動力と発信力は、私には稲妻に打たれたぐらいの感動でした。それで久保田さんの理想とする子ども子育て、教育改革、少子化対策などを姫路市と一緒にしてほしいとお願いしました。
教育者としてのキャリアは非常に少ないかもしれませんが、現役の子育て世代の代表、そして女性の代表として、政策立案をしていただきたい。学生の皆さんや保護者の皆さん、教師の皆さんも新教育長を信じて、いろいろ議論しながら、姫路の教育改革を進めていただければと思います。