鶏形はにわ(頭頚部)附白国宮山古墳出土品
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名称
鶏形はにわ(頭頚部)附白国宮山古墳出土品

概要
姫路市街地の北部、白国の背後に広峯谷と増位谷の間に南に延びる尾根があり、その先端に大歳神社がある。大歳神社から増位山に登る参道を行くと、比較的なだらかな尾根の中腹に鉄塔がある。この付近が白国宮山古墳である。かつて1号、2号墳と呼称する2基程の古墳が知られ、周辺には埴輪等の細片が散布していたが、現在、周辺は樹木に覆われ、古墳封土の流出により、場所を特定することができなくなっている。
この古墳は、古く地元の中学生が調査を行い、埴輪などを多数採集していた。出土品の中でも、鶏形埴輪は県下でも出土例のない貴重な考古資料として、昭和48年4月6日付で「鶏形はにわ(頭頚部)」の名称で姫路市指定有形文化財(考古資料)に指定された。
現時点においても、鶏形埴輪の出土例は、播磨でも兼田古墳群(姫路市)、碇岩馬道2号墳(たつの市)、時光寺古墳(高砂市)など数例にすぎず、いずれも小破片で全体の様子は良く分からない。また、近年の研究では、これらの埴輪を畿内産と考える見解もある。このように、白国宮山古墳から出土した鶏形埴輪は出土例が希少ということだけではなく、埴輪を研究する上で一級の資料である。
平成22年、かつての調査者から鶏形埴輪とともに出土した須恵器と埴輪がもたらされた。須恵器は、甕、杯蓋、壺等で5世紀末とされる。埴輪は、朝顔形埴輪、馬形埴輪、円筒埴輪等である。これらの資料は、かつて指定した鶏形埴輪とともに採集された考古資料であり、鶏形埴輪の時期を裏付ける須恵器も含まれる等、古墳時代中期末葉の埴輪を研究する上で極めて重要であることから、白国宮山古墳出土品として附指定された。

所在地
姫路市四郷町坂元414番1 姫路市埋蔵文化財センター

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お問い合わせ
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