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    令和5年2月6日市長記者会見

    • 公開日:2023年2月6日
    • 更新日:2023年11月22日
    • ID:23410

    会見事項

    1. 姫路城ライトアップのリニューアルスタートについて
    2. 第35回和辻哲郎文化賞 受賞作の発表について
    3. 姫路市こどもの未来健康支援センターの竣工について

    報告事項

    なし

    市長会見内容

    市政記者クラブの皆さま方には、お忙しいところご出席をいただきまして、ありがとうございます。
    さて、新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから3年が経ちました。この間、本市では、見えない敵に対峙し、感染防止対策や医療体制の確保に努めてまいりましたが、市民の皆さま、医療従事者の皆さまの献身的なご協力により、ようやく長いトンネルの先に、光が見えてまいりました。
    そして、国では1月27日に、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けについて、原則、今年の5月8日から、季節性インフルエンザと同じ「5類」へ変更するとともに、これまで講じてきた各種の政策・措置の見直しを行うことを正式に決定いたしました。
    本市といたしましても、今後の国や県の動向等をしっかりと見極めながら、市民の皆さまの生活や医療現場の活動に支障をきたさないよう、適切に対応してまいりたいと考えております。
    また、本市のコロナ対策が高く評価され、2月より厚生労働省の予防接種・ワクチン分科会の委員に私が就任することとなりました。目下の5類議論に加えて、今後のコロナワクチンについてどのようなカテゴリーで進めていくか、非常に難しい案件が山積しております。本市の実情も踏まえて国の安心安全な施策作りに貢献していきたいと考えております。
    それでは、本日の会見事項について、発表をさせていただきます。

    姫路城ライトアップのリニューアルスタートについて

    まずは、姫路城のライトアップのリニューアルスタートについてです。
    姫路城では現在、地球温暖化の一因である二酸化炭素をなるべく出さない「ゼロカーボンキャッスル」の取り組みのひとつとして、LED照明への入れ替え工事を進めております。入れ替えに伴う照明デザインは、日本に「ライトアップ」という文化を根付かせたパイオニア的存在である世界的照明デザイナー、石井幹子(もとこ)さんに3年をかけて設計・監修をしていただきました。この新しいライトアップの名称は、「彩雲(さいうん)ライトアップ」、キャッチコピーは、「七彩(しちさい)の雲に包まれる世界遺産・国宝姫路城」です。彩雲とは、「太陽の近くを通りかかった雲に、緑や赤など多色の模様がまだらに見える現象、めでたい出来事として起きる前触れ現象、瑞相のひとつ」で、彩雲のように、白亜の大天守が、優しく、穏やかに、動きのある光で彩られることをイメージしております。
    この「彩雲ライトアップ」の概要でございますが、一つ目は、姫路城の特徴である白漆喰が最も映える色温度に設定した白色で、毎日、日没から24時までライトアップします。この基本となる白色については、白漆喰や立体的な意匠を美しく照らし上げるため、石井さんのデザイン事務所では、実際に白漆喰の壁面を再現して照射試験を行うなど、さまざまな検討を重ねたと伺っております。
    二つ目は、通常のライトアップに加えて、午後8時と午後9時に、季節感あふれるカラー照明による特別演出を行います。これは大天守の上部を、白色の光で姫路城の純白のイメージを象徴的に照らしつつ、天守群の下部を姫路の自然や文化や花木をイメージした淡い2色のメインカラーで、優しく穏やかな動きとともに照らし上げるものです。また、アクセントカラーで変化を加え、季節感を表現いたします。
    三つ目は、世界糖尿病デーのシンボルカラーであるブルーや、乳がん予防啓発のピンクなど、社会運動への支援や賛同を色で指す「アウェアネスカラー」によるライトアップを特定の日に実施します。
    なお、今回のリニューアルにより、ライトアップによるCO2排出量は、約60%抑制できる見込みです。
    最後に、お披露目となる点灯式でございますが、日時は3月25日(土曜日)の午後6時30分から、場所は姫路城三の丸広場で、石井幹子さんにも参加いただく予定です。点灯式の様子はYouTubeでもライブ配信いたします。多くの市民の皆さん、観光客の方々にご覧いただければと考えております。
    例年、3月下旬は、姫路城の桜の開花時期でもございます。世界遺産登録30周年を迎えた国宝姫路城と新たなライトアップ、そして美しい桜の共演に、どうぞご期待ください。

    第35回和辻哲郎文化賞 受賞作の発表について

    次に、和辻哲郎文化賞の受賞作を発表いたします。
    この賞は、姫路出身の哲学者・和辻哲郎の業績を顕彰するため、和辻の生誕百周年と姫路市制百周年を記念して、昭和63年度に創設したもので、今年で35回を迎えます。今回は、一般部門92点、学術部門62点の計154点のご応募がございました。
    それでは受賞作を発表いたします。一般部門は、静岡県熱海市在住の、作家・多胡吉郎さんの『生命の谺 川端康成と「特攻」』です。本作は、従軍作家として鹿児島県鹿屋特攻基地に赴任した川端康成の戦争体験を明らかにし、戦争に直面した作家の葛藤と作品の繋がりを論じることで、生きる力を信じた作家の姿を浮き上がらせた意欲作です。
    次に学術部門ですが、埼玉県志木市在住の埼玉大学名誉教授・渋谷治美さんの『カントと自己実現 ―人間讃歌とそのゆくえ』が選ばれました。カント研究の第一人者である著者の、長年の集大成である本作は、テキストの精緻な解釈に基づきながらニヒリズムの超克とヒューマニズムの精神という新しいカント像を提示した力作です。
    選考にあたりましては、一般部門は阿刀田高先生、辻原登先生、山内昌之先生、学術部門は清水正之先生、野家啓一先生、関根清三先生にご協力いただき、第35回目となった本年も、すばらしい作品を選ぶことができました。深く感謝しております。
    続きまして、授賞式につきましてご案内いたします。毎年和辻哲郎の生誕日である3月1日にちなんで開催しておりますが、今年度は3月5日(日曜日)に市民会館にて行います。授賞式に続く記念講演会では、世界遺産姫路城と同様にユネスコ無形文化遺産として世界に認められたフランス料理や和食を極められ、その普及につとめておられる料理研究家の土井善晴さんをお招きし、「風土に生まる料理から人間を考える」と題してお話しいただきます。受賞作の詳細等につきましては、会見の後、担当者より説明をさせますので、よろしくお願いいたします。

    姫路市こどもの未来健康支援センターの竣工について

    続きまして、令和2年度から整備を進めてまいりました「姫路市こどもの未来健康支援センター」、愛称「みらいえ」を4月にオープンいたしますので、概要を発表させていただきます。
    まず、「みらいえ」の業務内容ですが、思春期保健相談や、妊娠・出産に関わる各種相談などを広く受け付けるほか、思春期世代や子育て世代への交流の場の提供や、思春期から妊娠準備期までを切れ目なく支援するプレコンセプションケア事業などにも積極的に取り組む予定でございます。
    次に施設の概要でございますが、場所は日出町で、JR東姫路駅の北東、徒歩4分の所にあります。建物は2階建、延床面積1,581平方メートルで、内装には木目調を多く取り入れるなど、訪れやすい温かみのある雰囲気の施設となっています。また、太陽光発電設備や蓄電池設備を備え、LED照明や樹脂サッシ、ペアガラス、全熱交換型換気設備を採用するなど、環境にも配慮した仕様としております。
    1階は、交流事業など多目的に使用できるフリースペースや、相談室、事務所等となっております。相談室については、相談者のプライバシーが守られるよう、他の施設利用者の動線と区分し、専用のトイレや授乳室を設けるなど、安心して相談ができる設計としております。2階につきましては、乳幼児健診を実施するための診察室や検査室、健診相談室等を配置する他、プレイルームを利用して、地域子育て支援拠点「のびのび広場みらいえ」を開設し、乳幼児とその保護者が気軽に集い、交流しながら、自由に遊べる場を提供し、子育てに関する相談や情報提供を行います。
    なお、竣工式は4月1日、相談業務につきましては、4月3日より順次開始し、乳幼児健診については、6月を目途に開始する予定としております。中学生・高校生など思春期世代の方や、子育て中の方は、お気軽にご利用、ご相談ください。
    私からは、以上でございます。

    質疑応答(要旨)

    記者:
    姫路城の新しいライトアップを市民の皆さんにどのように感じてほしいと考えておられるのか、また、観光面でどう活かしたいと考えておられるのでしょうか。

    市長:
    市民の皆さまは、姫路城を400年間守ってきたことに誇りを持っておられます。お城は木造建築なので、一部朽ちていくところもありますが、この400年の間、もったいないの精神で、使えるものは残して、どうしても換えなくてはならないものは入れ換えてきました。
    また、本市は、関西電力と共同で、LED化などの省エネ機器の導入や、オフサイトコーポレートPPAなどに取り組む「姫路城ゼロカーボンキャッスル構想」を提案し、昨年、環境省の脱炭素先行地域に選定されました。市民の皆さまには、お城が400年間同じ姿であるけれども、中では新陳代謝を繰り返して、使えるものと使えないものをより分けて、リサイクルをしていることや、姫路城を照らすLEDライトが全て再生可能エネルギーを利用していることなど、SDGsを学んでいただく一つの象徴となればと思っています。
    次に観光面ですが、お城が午後5時に閉城した後、そのままお帰りになってしまうことが非常に多いのが現実です。これからは通常のライトアップに加えて、毎日午後8時と午後9時に、姫路の風土や文化などをイメージした特別演出を実施しますので、大手前通りやお城が見えるレストランなどでは、会話も弾むのではと考えております。そして午後8時の演出を見た観光客の皆さまが、次の回もと滞留時間を延ばしたり、場合によってそのまま宿泊していただけたりすればいいなと思っています。そういう点でも、脱炭素の象徴でありながら、観光の起爆剤になればと思っています。
    また、大手前通りについても、もっと夜のにぎわいも作っていきたいので、その仕掛けの一助にもなればと思っています。

    記者:
    ライトアップによる二酸化炭素排出量の削減について、もう少し詳しく教えてください。

    市長:
    先程約60%抑制できる見込みと申しましたが、従来、年間約14万キロワットの電気をライトアップのため使用しておりましたが、今回のLED化により約9万キロワット削減されて年間5万キロワットの使用量となり、二酸化炭素排出量は年間約30トン削減される見込みです。

    記者:
    季節に応じた特別演出については、配布資料に「彩雲の様な優しく穏やかな動きとともに照らし上げます」とありますが、何か色の動きがあるのでしょうか。

    市長:
    そうです。まさに空の彩雲が、姫路城に降りてきているようなイメージで、白を基調にしながらも、緩やかに色が変化していきます。ぱっとすぐには変わりませんが、レストランなどで食事をしながらご覧になられていると「ほら、色が紫色になっているよ」とか「ピンクになっているよ」と話が一段と弾むのではないかと思っています。
    また、最近では時計を持たない人も増えてきておりますので、定時演出は市民の皆さまの時計の代わりにしてもらってもいいのかなと思っています。

    記者:
    姫路市の人口の自然減が、昨年初めて2千人を超えましたが、どのように考えておられますか。

    市長:
    人口問題は非常に大きなことですから、人口動態をしっかりと把握した上で、可能な限り抗っていきたいものですが、自然減は抗うことができないと思っています。例えば、今年の新成人の人口は約110万人で、出生数が80万ですから20年後には確実に同年代人口が3分の2になります。生老病死は避けることができないのであれば、老いてあるものから鬼籍に入っていくことは、自然の摂理だと思います。人口が減っているという議論よりも、むしろ若年者比率が減っているということにもっと注意を払うべきではないかと考えております。
    本市では、これまで比較的若い世代の転出超過が際立っていましたが、ようやく昨年、一昨年ぐらいから、徐々にではありますが改善されております。本市もこれから、しっかりとした高齢者福祉や医療対策をとりながらも、国の異次元の子育て対策・少子化対策に乗り、東京一極集中を是正すべく「トカイナカ」をもっと強調して、子育て中や、これから子供を産み育てる若い世代に選ばれるような施策を進めていきたいと考えております。新型コロナになってリモートワークや、「トカイナカ」に住もうというようなムーブメントが起きている今だからこそ、姫路がUIJターンとして選ばれるまちを作ることが、次のステージ上がるための大きな第一歩になるのではないかと考えております。

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