姫路城を掘る!初の橋台遺構を発見!
- 更新日:
- ID:27737
資料提供日
令和6年5月29日(水曜日)
問い合わせ先
担当課 姫路市埋蔵文化財センター
担当者 南・河本
電話番号 079-252-3950
姫路市埋蔵文化財センターが令和6年に道路整備工事に伴って、姫路市元塩町で姫路城城下町跡の発掘調査を実施しました。およそ100年ぶりに姫路城鳥居先門の橋台が姿を現しました。姫路城内で明確な木橋の橋台遺構が確認されたのは初めてのことです。写真や文字資料とも対比でき、極めて重要な成果を得ることができました。その成果をご紹介いたします。
調査の概要
- 遺跡名:姫路城城下町跡
- 調査場所:姫路市元塩町地内
- 調査面積:80平方メートル
- 調査期間:令和6年(2024年)1月24日から3月22日まで
- 調査原因:都市計画道路内環状東線整備事業
- 主な時代:江戸時代
- 主な遺構:姫路城鳥居先門橋台、中堀南面石垣、中堀
調査地について
- 今回の調査地は、姫路城中堀のすぐ南側の外曲輪に位置し、城下町絵図によると外曲輪から中曲輪に入る鳥居先門の想定地に該当します。
- 鳥居先門は播磨国総社(射盾兵主神社)表門鳥居前にあったのでその名となった。城下町絵図等によれば、中堀を渡る木橋が架かり、橋の南に外門、北に内門が設けられました。
- 姫路城南部中堀は明治45年(1912年)から昭和7年(1932年)にかけて、複数回にわたって埋め立てられ、現在の国道2号に姿を変えました。
- 兵庫県立歴史博物館所蔵の古写真などから、埋め立て直前まで木橋が残っていたと思われます。
- 見つかった鳥居先門橋台と中堀石垣は、埋め戻して地中に保存しています。
見つかった橋台について
- 橋台は石垣造りで、中堀南面の石垣から堀側に「コ」の字型に張り出しています。
- 橋台石垣の規模は、北面約6.8メートル、東面約3.8メートル、西面約5.1メートルを測ります。石垣は最大2段分まで確認しましたが、さらに下に続いていると考えられます。
- 使用石材は最大長50センチメートルから90センチメートル程度の凝灰岩の割石が主体です。隅角部には125センチメートル×60センチメートル×50センチメートル程度の直方体に加工した石材を使用しています。
- 隅角部石材には木橋の部材を差し込む「ほぞ穴」と思われる穴や上下の石材の隅角を一直線に整える加工痕が見られました。
パネル展などの開催について
姫路市埋蔵文化財センターでは、6月4日(火曜日)から9月1日(日曜日)まで、1階エントランスホールで調査成果をパネル展示を開催します。また、6月4日(火曜日)の調査成果の解説動画を姫路市公式YouTubeチャンネルに投稿します。
添付資料
添付ファイル
お問い合わせ
姫路市役所 教育委員会事務局 生涯学習部 埋蔵文化財センター
住所: 〒671-0246 姫路市四郷町坂元414番地1別ウィンドウで開く
電話番号: 079-252-3950
ファクス番号: 079-252-3952